DDR3とDDR3L、Mac mini (Mid 2011) のメモリ増設。

DDR3とDDR3Lは (いかなる組み合わせでも正常動作するという意味で) 互換性はあるか?
で書いたように、DDR3とDDR3Lには機能的互換性はありますが、動作電圧は異なります。
そのため、組み合わせて動作するか否かは機器の対応電圧次第です。

そこで、動作しないとしても不思議はない組み合わせ…
そんな一例(?)として、手持ちのMac mini (Mid 2011)と、
8GBのDDR3メモリと4GBのDDR3Lメモリで安価なものを
それぞれ2枚、計4枚買い、組み合わせを試してみました。

Mac mini (2011 mid) の基本仕様

ddr3-ddr3l-compatibility-07

Mac mini (Mid 2011) – 技術仕様 – Apple Support

ddr3-ddr3l-compatibility-08

Mac mini (Mid 2011):メモリ仕様とアップグレード – Apple サポート

これらの表から、確実に動作するメモリの条件は

  • DDR3
  • 1.5V
  • バッファなし
  • パリティなし
  • 204ピンモジュール
  • 1,333MHz、1,333MT/s、PC3-10600
  • メモリ1枚(=モジュール)あたり1GB、2GB、4GBのいずれか
  • メモリスロットが2つあるので、最大でメモリ2枚を装着

と分かります。

ddr3-ddr3l-compatibility-05

もう少し細かく見ると、グラフィックが Intel HD Graphics
3000 なので CPU は Sandy Bridge 世代と分かります。

ddr3-ddr3l-compatibility-06

データシートを見るとこんな感じです。

CPUはメモリコントローラーを内蔵しており、
1.5VのDDR3メモリに対応しています。
1.35V、DDR3Lに対応する記載はありません。
1066MT/s(PC3-8500) と 1333MT/s(PC3-10600)に対応で、
最大メモリは16GBとなっています。
※MT/s (= Mega Transfer per second)

ということは

  • DDR3L
  • DDR3 1.35V低電圧
  • 8GBのメモリ2枚で合計16GB
  • 1,600MHz、1,600MT/s、PC3-12800あるいはそれ以上の転送レートのメモリ

などのメモリを装着するとどうなるのかが気になります。
動作しないとしても不思議はありません。

DDR3L

ddr3-ddr3l-compatibility-04

PQI JAPAN
ACPI社 ノートPC用メモリ 204pin 低電圧1.35V DDR3L-1600(PC3-12800)対応 SO-DIMM 4GB MMA31611SL-4

これをMac mini (2011 Mid)に装着すると…動作しました。
1枚のみ装着で総容量4GBであっても、
2枚装着して総容量8GBであっても、いずれも動作しました。

DDR3 1.35V低電圧

ddr3-ddr3l-compatibility-03

PQI JAPAN
ACPI社 ノートPC用メモリ 204pin DDR3-1600(PC3-12800)対応 SO-DIMM 8GB MMA31611SL-8

これも動作しました。

8GBのメモリ2枚で合計16GB

DDR3-1600(PC3-12800)対応 SO-DIMM 8GB MMA31611SL-8
を2枚装着し、合計16GBとしても動作しました。

1,600MHz、1,600MT/s、PC3-12800あるいはそれ以上の転送レートのメモリ

今回用意したメモリはいずれも
1,600MHz、1,600MT/s、PC3-12800と表記されるもので
アップルの指定するメモリよりも高い転送レートで動作するものです。

メモリは記載よりも一段、あるいは二段低い転送レートで
利用可能であることも多く、これを1,333MHzで動作する機器に
装着すると1,600MHzではなく1,333MHzで動作します。

ところが、Mac mini (2011 Mid)ではこれらが技術仕様の1,333MHzではなく
1,600MHzとして利用されているかのような表示となっていました。

予想(1,333MHz)と異なる表示(1,600MHz)ではありましたが、動作しました。

付記事項。試して気付いたこと。推測。

ここで言う動作したというのは、
パソコンを起動し、Google Chromeを起動して
40個のタブを開き、1時間ほどYouTubeのFullHD動画を再生し、
パソコンをシャットダウンするまでの間に
目立った問題に遭遇しなかったという程度の意味です。

綿密なメモリの動作チェックや、パフォーマンス検証を行い、
それをクリアしたという意味ではありません。

ショップの商品ページの『DDR3 … 1.35V低電圧』うんぬんという表記ですが、4枚のメモリのパッケージにも『DDRⅢ-1600 SO-DIMM 1.35V』というシールが貼られていまして、少なくとも1.35Vへの対応は明記されていました。
つまり1.35Vで動作可能なDDR3メモリであって、DDR3Lとして扱う分には良いと理解できます。
一方、1.5Vへの言及はありません。

DDR3とDDR3Lの組み合わせでポイントとなるのは電圧です。
1.35V-1.5Vの両電圧対応だとすれば、それは組み合わせ可否の
不安を払拭する情報なので、明記した方が良いはずなのです。
それがどこにもないということは、これらのメモリは1.35V-1.5Vの
両電圧対応ではなく、1.5Vでは動作しないこともあり得ます。

今回用意したメモリは4枚のモジュールごとに、
異なる刻印のチップが使用されていましたが、
現代の技術水準としては順当に、もしくは幸運にめぐまれて
全てのメモリがたまたま1.5Vで動作したということなのかもしれません。

一点、Mac mini (2011 Mid) にメモリを装着した際の
1,600MHz駆動に相当する表示がスッキリしません。

Sandy Bridge と言ってもサーバ用や一般パソコン用など種類があります。
種類ごとに CPU の挿し口 (ソケット) 形状が異なります。
DDR3とDDR3L、1,333MHzと1,600MHzへの対応も異なります。

モバイル向けの Sandy Bridge が挿さるのは Socket G2 (PGA 988B)、
普通のパソコンは Socket H2 (LGA1155)、
2CPUや高性能CPUなどを使ったサーバ・ハイエンド向けには
Socket B2 (LGA1356) あるいは Socket R (LGA2011) といった感じです。

サーバ・ハイエンド向けとなる Socket B2 (LGA1356) あるいは
Socket R (LGA2011) のCPUであればDDR3Lと1,600MHzの両方に対応します。
しかし、Mac mini に挿さっているであろう Socket G2 (PGA 988B)
の Sundy Bridge はDDR3Lと1,600MHzに明示的に対応していません。

もしかすると、アップル向けには特別に、あるいは何らかの事情で
データシート記載以上の機能を持っているのかもしれません。

あまり推測ばかりしてもアレなので、このへんで。

お問い合わせについて

業務として技術コンサルティングやシステム設計・開発を行っております。
気になることがありましたらご相談下さい。
ご相談のみで完結する場合、コンサルティング費用の目安は
内容によりますが1時間で5千円〜1万円ていどです。
コンサルティングや開発を検討されるその前に、
まずはお気軽にコメントやメールでご連絡下さい。
ご契約前のコメントやメールでのやりとりは無料です。

お問い合わせフォーム

お急ぎの場合など、ただちに業務対応が必要な場合は、こちらのお問い合わせフォームをご利用ください。かきしちカンパニーお客様窓口が直ちに対応いたします。
※窓口へのお問い合わせ、お見積もりは無料です。


お名前 (必須)

メールアドレス (必須)

題名

メッセージ本文 (必須)

Share

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*