無線LAN、無線マウス、無線キーボードの調子が悪いときの原因と対策

私が過去に経験したことがある無線機器の不調と対策に基づいて、無線LAN、無線マウス、無線キーボードの調子が悪いときの原因と対策について書いてみました。何らかのお役に立てば幸いです。長文です。

私は無線LAN、無線マウス、無線キーボードの
調子が悪いときに以下のようなことをチェックしています。

  1. パソコン、スマホ、無線機器の設定
  2. 電池の残容量不足
  3. 電波干渉
  4. 性能不足
  5. 静電気
  6. 困った仕様
  7. ケーブルと断線
  8. 故障

1つずつ説明してみます。

パソコン、スマホ、無線機器の設定

機器が設定を失っていないかチェック

私たち自身は何もしていなくてもパソコンやスマホ、
あるいは接続機器がなんらかの理由で設定情報を
失っている場合があります。まずは無線LANの接続設定や
無線機器のペアリングに問題がないことを確認します。

複数の接続相手と自動接続に問題がないかチェック

設定に問題ないように思えても、無線機器で接続可能
な相手が複数台あると問題を生じることがあります。
特に無線機器の増減に際して問題が起きる可能性があります。

パソコンやスマホから接続可能な無線LAN機器が複数台ある
とします。いずれも電波強度が同程度で通信状況が微妙に
不安定である場合、機器が通信状況の安定を求め、
繰り返し接続先を自動的に切り替える可能性があります。
その結果、接続が途切れたり不安定になることがあります。

Bluetooth機器は1台の親機に対して、同時に接続・
通信可能な子機が最大で7台という仕様がありました。
機器によって、実際には7台をちゃんと同時接続
できないという制約があるかもしれません。
あるいは、目的の機器とは別の機器と既に接続中である
が故に、目的の機器と接続できていないかもしれません。
例えば、1台のBluetooth接続のキーボードを
2台のパソコンで共用している場合などがこれに当たります。

電波強度が十分であっても、接続可能な無線機器が複数台
あると、自動的な接続や切り替えが悪さをする可能性が
あるので、念のため無線LANを再設定したり、
Bluetooth機器を再ペアリングを行います。
必要そうであれば、接続対象となる相手を1台に
絞り込むような設定を1度試してみます。

IPアドレスの重複や割当に問題がないかチェック

パソコンやスマホがネットワークに接続する際には
プライベートIPアドレスが必要で、
これは無線LANルータのDHCPサーバによって
自動的に割り振られることが多いと思います。

無線LANに接続する機器が増減すると、何かの拍子に
プライベートIPアドレスが重複したり、割当可能な
プライベートIPアドレスが不足するなどして
無線LAN経由でのネットワークへの接続が途切れたり
不安定になる可能性があります。
これは無線LANルータの再起動や、
DHCPサーバの設定で改善することがあります。

電池の残容量不足

電池の残量不足や障害物などで出力低下がないかチェック

電池の残容量不足や、ケースや設置場所の
囲いによって電波が弱くなることがあります。

電波は障害物によって屈折、減衰、回り込み
などしながら伝わります。電池の残容量不足や、
ケースや設置場所の囲いによって電波が弱められる
と通信が途切れたり不安定になることがあります。

無線マウスや無線キーボードが電池切れ間近だったり、
スマホを金属製のケースで覆うなどした場合、
無線通信の状況が悪くなることは少なくありません。

電池残量の確認、ケースの取り外しなどを行ってみます。

設置場所に関しては無線機器同士の間にある
障害物を可能な限り少なくした状態で試します。
機器を隣同士に置くということではなく、壁、扉、
金属の覆いなどを可能な限り排除して試してみます。

電波干渉

2.4GHz帯の電波干渉をチェック

無線機器は2.4GHz帯という電波を使用することが多いです。
2.4GHz近辺の電波周波数対は10mW以下の出力であれば
免許不要で利用できるので無線機器でよく利用されます。

良く利用されるので、2.4GHz帯を利用する無線機器
は世に沢山あふれています。無線LAN、無線マウス、
無線キーボードの多くも2.4GHzを利用します。

人間に例えて考えてみると、例えば、
同時に音楽を100曲再生したとしたらどうでしょうか。
100曲を聞き分けるのはかなり難しいと思います。
3曲くらいなら何とかなるかもしれません。
1曲なら気持ちよく聞くことができます。

これは人間の可聴域という限られた周波数帯に
100曲分の音 (信号) をすし詰めにすると、それぞれの
音が干渉 (強め合ったり弱め合ったり) して、目的の
曲を聞き取ることが難しくなるという例えです。

無線LANでも同じことで、2.4GHz帯という限られた
周波数帯に100個もの機器がひしめき合って無線通信
すると、電波干渉によって通信が難しくなります。

パソコン、スマホ、マウス、キーボード、イヤホンマイク、
ルーター、アクセスポイント、電子レンジなど2.4GHz帯を
使用する無線機器は実際に大量に同時利用されています。

無線LANが隣の部屋、キッチン、お風呂、寝室など
から接続できないと不便だと思います。ですから、
2.4GHzの無線LANは多少の距離や障害物があっても、
ある程度は問題なく利用できるようになっています。

家の隅々まで無線LANの電波がきちんと届くということは、
必然的に近隣の住宅にもある程度は電波が届くということです。
一軒につき無線機器が20台だとすれば、周辺の数件にある
無線機器をあわせると100台以上の無線機器が
電波干渉する可能性があるということに繋がります。

2.4GHz帯の無線LANが電波干渉なしで利用できるのは
3 (〜4) つです。一般的にそれ以上の台数のパソコンや
スマホが2.4GHz帯を同時利用していることでしょう。
ですから、電波干渉によって無線LAN、無線マウス、
無線キーボードの調子が悪くなる可能性は無視できません。

そこで5GHz帯の無線LANに切り替えることを考えます。
無線LANルータやアクセスポイント、パソコンやスマホなどの
無線機器が5GHz帯の無線LANに対応している必要があるので
必ずしも切り替えられるとは限りませんが、可能であれば
5GHz帯への切り替えを検討します。

電波がより遠くまで届くためには周波数が低い方が有利です。
回折というのですが、周波数が低い方が障害物をより回り込んで
遠くまで到達するという性質が電波にはあります。

ケータイでプラチナバンドという表現があります。
これはケータイで利用されている電波の周波数帯には
700MHz〜900MHz、1.5GHz、1.7GHz、2GHz帯などがあり、
そのなかでも周波数が低い700MHz〜900MHzは
より電波が周り込むことにより、広い範囲で安定的に
通信ができることに繋がるため、プラチナバンドと
表現されているのだと思います。

無線LANで2.4GHzから5GHzに切り替えたとします。

まず、5GHz帯は2.4GHz帯の4つに対して、最大で19個まで
干渉なしで無線機器を利用できます。

5GHz帯は2.4GHz帯よりも周波数が高いために
より回り込み難くなります。また、5GHz帯はW52、W53、W56
の3つの領域に分けられているのですが、W52とW53は
省令によって屋外での使用が禁止されています。

つまり、電波が障害物を超え難く、屋外に届き難いので、
電波干渉を受ける範囲が狭くなるということになります。
5GHz帯が利用可能であり、電波強度も十分であるなら
無線LANを2.4GHzから5GHzに切り替えると通信が安定します。

Bluetoothや無線のマウスやキーボードは2.4GHz帯を使うことが
多いので、無線LANを5GHz帯に切り替えることは電波干渉の
低減に役立つかもしれません。

また、マウスやキーボードを無線接続するための
レシーバを挿入するUSBポートを変更することでも
電波干渉を軽減できることがあります。

USB 3.0 ハブを利用している場合にはポートの変更、
あるいはハブの設置場所の変更で無線通信が改善する
可能性があります。それはUSB3.0機器から発せられる
2.4GHz帯のノイズの影響を受けている可能性があるからです。

ノイズといえば、明るさ調整可能なLED照明が近くに
あるときも無線通信が影響を受ける場合があります。
明るさを調整するために、高速でLEDを点滅させる
照明ですと、その発生するノイズによって無線が
途切れたり不安定になることがあります。

なお、無線LANルータが IEEE802.11a/b/g/n に
対応しているものであれば5GHz帯が使えます。

5GHz帯に問題がないかチェック

5GHz帯が万能という訳ではありません。
2.4GHzよりも障害物に弱いため電波到達距離で不利に
なる他、W53やW56を使用する場合は注意が必要です。
気象レーダーなど公共の電波と干渉することがあるので、
チャンネル変更や出力低減措置によって
通信が途切れたり不安定になる場合もあります。

障害物や到達距離、気象レーダーとの干渉などで
調子が悪い場合には、逆に5GHz帯から2.4GHz帯に切り替えてみます。

性能不足

1台の無線LANルータに何十台ものパソコンやスマホを接続
すると動作の安定が損なわれることがあります。
また、夏に気温が高くなり、機器の温度があまりにも
高くなり過ぎた場合も動作の安定が損なわれることがあります。

処理性能や冷却性能の不足により接続が切れたり不安定に
なることがありますので、接続する機器の台数を減らしたり、
涼しいところに置いて安定動作するかを試したりします。

USBハブを挟んでいる場合には、供給電力の不足
ということもあり得ます。USB 2.0では1ポートあたり
5V 500mA、USB 3.0では1ポートあたり5V 900mAの給電
を受けられます。ただし、これは最大値であって、
十分な性能のACアダプタが付属していないものでは
供給電力が不十分となることもあります。

例えば、ACアダプタ不要のハードディスクなどを接続すると
それだけで給電能力がギリギリとなり、そこに
無線マウスや無線キーボードのレシーバを追加することで
全体の動作が不安定になるということもあります。

念のため、ハードディスクやCD/DVD/Blu-rayドライブ、
USB扇風機などのモーターが付いているような機器や、
熱や光を発するような機器を外して様子を見てみます。

静電気

トラックパッドの動作がおかしい場合には
静電気が原因ということも、稀にあります。

トラックパッド、ノートパソコンに組み込みのタッチパッド、
液晶のタッチパネルなどでは、人間が指で触れたことを
検知する仕組みとして静電容量方式が良く用いられています。
これは電気的な変化からタッチを検出するため、
稀に、静電気の影響を受けることがあります。

トラックパッドを片手でさわりながら、もう一方の手で
地面にさわるなどして静電気を逃がしたりします。

困った仕様

モバイル機器はバッテリの持ちが重要です。

タブレットなどがスリープに入る際、省エネのために
無線LANの回路への電力供給を過度にカットしてしまうのか、
内臓の無線LANを見失ってしまい、デバイスの再検索や
有効化をしないと無線LANに接続できないことがあります。

Windows 10 タブレット (Intelの無線LAN接続用のチップ) で
経験したことがあるのですが、そのようなケースでは、
スリープ時間が長いほど内臓の無線LANデバイスを見失いやすく、
復帰に失敗する傾向を感じました。

いくらバッテリの持ちのためとはいえ、
長時間スリープした後は再起動、無線LANデバイスの
再検索などが必要という仕様は困ります。
困るのですが、どうにもなりません。

休止 (ハイバネーション) ですと、通常の起動よりは早いのものの、
終了に10秒、起動に15秒といった具合に時間が掛かるので
スリープの代わりにはなりません。

ドライバのバージョンを下げたり、上げたり、
スリープ中も無線LAN接続を維持してみたりしても
改善せず、問題を解決できないことがありました。

ケーブルと断線

ハブとパソコンを接続するUSBケーブル、
電源ケーブルなど、時々、断線していることがあります。

断線ではないのですが、USBケーブルには
電源供給はできるけれどデータ通信はできないものもあります。
あるいは、その逆というものもあります。

USBハブを使用している場合であれば
ケーブルを変更して試すこともあります。

故障

無線機器が故障しているという可能性もゼロではありません。

機器特有の問題がないかをネットで検索したり、
工場出荷時の状態に戻して最小構成で安定動作しないか
確かめ、それでもダメな時はとりあえず故障も疑ってみます。

以上、何かの助けになれば幸いです。

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