Windows を正規かつ無料で使用する方法が 1つ増える件!コンピュータを深く知りたい子供や学生には特に朗報!

Raspberry Pi 2 Model B という 35ドル (日本では4291円) の小さなコンピュータに対して、Microsoft は無料で Windows 10 と開発環境を提供すると発表しました。提供は 2015年の後半に開発者支援プログラム Windows Developer Program for IoT を通じて行われる予定で、Windows Developer Program for IoT への登録は無料です。
これにより Raspberry Pi 2 Model B では ARM 向けの GNU/Linux だけでなく Windows 10 も利用可能となります。インターネット、メール、オフィス、音楽や動画再生などの日常的なニーズを満たせることはもちろん、様々なプログラミングを学べる環境が安価かつ簡単に得られるようになります。

Windows 10 と開発環境が無料で提供される Raspberry Pi とは

70年代や80年代と違い、今のコンピュータは
使いやすく、そしてプログラムは複雑です。
そのため、その仕組みを自分で深く理解して
実際に試す機会は少なくなっています。
この状況を踏まえ、2006年、ケンブリッジ大学
コンピュータ研究所に勤務する Eben Upton らは、
子供や学生がコンピュータやプログラミングを
学べるような装置を作りたいと考えました。

raspberrypi

その結果として 2012年4月に初出荷されたのが
Raspberry Pi というシングルボードコンピュータです。
Raspberry Pi は子供や学生が高価なコンピュータを
壊してしまうのではないかなどと心配をすることなく、
誰でも自由にいじくりまわせるように設計された
安価で小さなコンピュータです。

小さなコンピュータですが、液晶テレビと
HDMI で繋いで FullHD 動画を再生したり、
ネットサーフィン、Eメール、オフィスソフト、
SNS (Twitter、Facebook) 、プリンタでの印刷など
一般に必要とされることは
特に不自由なくこなすだけの機能を持っています。

2015年2月2日に発売されたばかりの
最新の Raspberry Pi 2 Model B は
35ドル (日本での購入は4291円) ですが、
なかなかの性能です。
(もちろん 2万円のタブレットや
5万円のノートパソコンには敵いませんけれど)

参考 : RASPBERRY PI 2 ON SALE NOW AT $35

この最新の Raspberry Pi 2 Model B に対して
Microsoft は無料で Windows 10 と
開発環境を提供すると発表しました。
2015年の後半には提供の見通しとのことですから、
その頃には、開発者支援プログラム
Windows Developer Program for IoT に登録することで、
Windows 10 と Office Online の使用だけでなく、
様々なプログラミングを学べる環境を得られることになります。

注意 : Windows には 2種類あるということ

Windows には ARM 向けと x86 向けの 2種類があります。
ARM とか x86 というのは CPU の種類のことです。

CPUを人に例えるなら、
ARM は日本語で指示する必要があり、
x86 は英語で指示する必要がある人のようなものです。

ARM は日本語しか使わないので
x86 向けに作られたソフト (英語で書かれた指示) は実行できません。

※これは例えであって、ARM と x86 の
 ソフトに日本や英語の制約はありません。

Raspberry Pi の CPU は ARM です。
ですから、提供される Windows は ARM 向けの Windows です。
x86 向けの Windows ではないという点には注意が必要です。
現在広く利用できる Windows のソフトは
Raspberry Pi 2 Model B に提供される
Windows 10 ではおそらく動作しないでしょう。

Windows RT が価値を持つ可能性について

では意味が無いかというとそうでもありません。
iPhone や iPad 向けのアプリがあっという間に
充実したのは記憶に新しいと思います。

以前、Microsoft が ARM 向けの Windows である
Windows RT を世に出した際に商業的には成功しませんでした。
ですから、この Windows 10 と開発環境の無料提供は
その反省を踏まえての戦略的取り組みと思われます。

2012年の中頃、 Windows RT を搭載した機器が
199ドルで発売されるのではという話がわきました。
しかし、Microsoft のビジネスパートナーには
多くのハードウェアメーカーがいます。
彼らにとって 199ドルの Windows タブレットは脅威になります。
そこに配慮した結果として、Windows RT を搭載した機器は
iPad 並みの価格になったと言われています。

ところが Windows RT は x86 向けのソフトが動きません。
そうなると、一般消費者には iPad の方が魅力的に見えます。
既存のフリーソフトやゲームが動かないのですから、
iPad でインターネットやアプリを使った方が良いというわけです。
また Office に完全な互換性がなく、
Active Directory も使えなかったため
法人にとっても魅力に乏しいものでした。

一般消費者と法人のいずれも望まないものであれば
市場はとても小さくなります。
Windows RT のためにアプリを作ろうという人は現れません。
まさに負の連鎖です。
これらの結果、Windows RT を搭載した機器である
Surface は売れ残り、Microsoft は 9億ドルの
減損処理を行うこととなりました。

これを踏まえての Microsoft の戦略の転換か、
今では Windows や Office は、いくらか
条件があるものの無料化の傾向にあります。

タブレットには Windows 8.1 with Bing
という無料版が用意されています。
これは、ハードウェアメーカーに対して、
検索サイトの初期設定を (Google や Yahooではなく)
Bing とすることで Windows 8.1 を無料にするというものです。
Microsoft Office に関しては Office Online があります。
無料の Microsoft アカウントを作成してサインインすれば
Office の基本機能 (VBAやマクロなどを除いたもの) を無料で使用できます。

このため iOS や Android よりも安くて
高性能で Windows と Office が使えるタブレットが
当たり前になりつつあります。
もちろん x86 向けのソフトも動作します。

以下に一例として SI02BF という Windows タブレットの主な特徴を挙げます。

  • 19800円 (税抜き)
  • Windows 8.1
  • WUXGA (1920*1200) 液晶
  • Atom Z3735F (クアッドコア 1.8GHz)
  • ストレージ 64GB
  • メモリ 2GB
  • microHDMI 1.4a 出力
  • microSDHC スロット
  • Bluetooth 4.0
  • IEEE 802.11a/b/g/n無線LAN
  • Webカメラ (イン200万画素/アウト500万画素)
  • GPS、GLONASS、加速度センサー
  • 340g

こうなると、Windows と Office が使えて、
使い慣れたフリーソフトや購入済ソフトもそのまま使え、
それでいて他のタブレットよりも高性能で安い、
そんな Windows タブレットに魅力を感じるかもしれません。

Windows と Office は条件付きとはいえ、
ハードウェアメーカーからみれば
非常に緩い条件で無料で仕入れられます。
iOS や Android より Windows タブレットを
生産する方が儲かるかもしれません。

利用者が増えれば商機も増えますので
アプリ開発者も増え、アプリがあっという間に充実します。

Raspberry Pi のように教育分野に力をいれているところで
Windows が浸透すれば、子供は Windows で学び育ちます。
十分に使えて慣れたものがあれば、わざわざ似たような
別のものに切り替える人は多くないかもしれません。

彼らは Windows を使い続け、Windows でプログラムを学び、
Windows のソフトやアプリを作るかもしれません。
デスクトップ、ノートパソコン、タブレット、スマートフォン……
そして今はないけれど未来に形作られるである何かまで、
Windows を利用する可能性が高まるかもしれません。

このような流れが築ければ Microsoft にとっては良循環です。

Google の巨大な広告による収益を Bing で得るのか、
Apple の Mac App Store のような集金箱を Windows Store で作るのか。
世界中のハードウェアとソフトウェア開発者、
未来をになう子供と一般消費者までを含む
巨大な経済活動の重要な地位を占められたなら
Microsoft はまたしばらく安定した存在感を示すのでしょう。

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