USB 3.1 が普及したら Apple のライトニング (Lightning) ケーブルは無くなるかも?

Apple のライトニング (Lightning) ケーブルが無くなると言ったら驚きますか?

lightning_02

第一世代 iPod が登場したのは 2001年10月 です。
最初はパソコンとの接続に IEEE1394
(FireWire、i.LINK、DV端子などとも呼ばれる)
が使われていました。
2003年4月に発表された第三世代 iPod から
おなじみの 30ピンの Apple Dock コネクタが使われるようになりました。

lightning_01

これが 8ピンの Lightning コネクタに切り替わったのは
iPhone 5 の発売日である 2012年の9月です。
30ピンの Apple Dock コネクタはほぼ10年使われたことになります。

この事実から類推して、
次の 10年間は Lightning ケーブルが使われるとも思えます。
しかし、歴史的経緯や他の技術事情を考慮すると
Lightning はそれほど安泰とは言い切れません。

FireWire ではなく USB 2.0 が普及した理由

Lightning は裏表の別なく使える優れたコネクタです。
ですが、優れているから生き残れるわけではありません。

FireWire と USB 2.0 でいえば、明らかに USB 2.0 が普及しています。
転送速度の実効値、安定性、電力供給の能力のいずれにおいても
FireWire が USB 2.0 に劣るところはありません。
といいますか、むしろ勝ります。

では、なぜ普及しなかったかと言うと特許です。
FireWire は Apple が 1ポートあたり 1ドルの特許料をとると言ってみたり、
1デバイスごとに1ライセンスが必要であるなど、コスト高かつ煩雑でした。
それに対して USB は特許使用料が無料でライセンス形態も単純でした。

結果的に FireWire ではなく USB 2.0 が主流となりました。

30ピンの Apple Dock ケーブルは 100均で買えますが
特許問題のため Lightning ケーブルは買えません。

USB 3.1 Type-C は Lightning 以上にすごい

USB 3.1 では幾つかのコネクタが用意されています。
コネクタと接続機器によって 100W の電源供給や
10Gbps のデータ転送ができます。

lightning_03

Type-C は Lightning と似た形状をしており、
裏表なし、リバーシブルで使用できます。

100W と言ってもちょっと分かりにくいかもしれません。
USB 2.0 の 2.5W に対して 40倍で電力供給能力が、
USB 3.0 の 4.5W に対して 22倍の電力供給能力があります。

より具体的なイメージとしては
ノートパソコンを2台動かせます。
あるいは、扇風機をまわしたり、
部屋の照明を灯すこともできます。
ディスプレイだって電源ケーブル無しで駆動できます。

10Gbps という転送能力なら
外付け SSD の能力を余すところなく発揮できます。
HDMI 1.4 と同等でもあるので
2560 x 1440 が問題なく使えます。
4K も 30fps なら対応可能です。

色差4:2:0で妥協すれば必要な帯域は 10.2Gbps ですから
4K で 60fps の普及が早ければ技術的な工夫で
こちらへの対応を視野に入れるかもしれません。

このように、
電源ケーブルのような役割を果たしたり、
多くの電子機器をケーブル一本で
スマートにつなげることから USB 3.1 は
関連する多くの業界から大変注目されています。

なお、USB 3.1 規格の策定は 2013年8月に完了しています。
その対応製品の製造と普及を待つばかりの状態です

USB 3.1 対応のプロダクトは 2015年前半から出始め、
2015年の後半にはパソコンのチップセットが
USB 3.1 を標準サポートするようになると言われています。
つまり、パソコンには USB 3.1 が最初から装備されるようになります。

USB 3.1 が Lightning に劣るところは特にありません。
ライセンス料を考えれば、より優れていると言えます。

欧州議会

欧州連合 (EU) には消費者ならびに環境保護の観点から、
強制力をもって規格を統一するという考えがあります。

例えば、EU 加盟国で販売するモバイル端末の充電端子は
USB 2.0 では Micro USB に統一されています。
※あくまでも充電の話です。

Micro USB と同程度のサイズのコネクタに Mini USB があります。
そして、Mini USB にはさらに Type-A と Type-B があります。
Type-A は 1000回ほどの抜き差しで壊れるなど問題があったため
耐久性を 5000回に高めた Type-B が生まれました。
これらに対して、Micro USB は Mini USB よりも薄いうえ
1万回の抜き差しに耐えることができます。

Micro USB は統一規格として採用されたため
一気に市場に広まり、仕入れや製造コストも大幅に下がることとなりました。

USB 3.1 で Apple 製品自体をよりスマートに

ところで皆さんは 4K のディスプレイを使用していますか?
あるいは (価格があまり下落しないとしても)
数年以内に 4K 以上のディスプレイを買いますか?

多くの人の応えは No ではないでしょうか。

であれば、Apple は Lightning どころか
Thunderbolt 端子も外せる可能性があります。
最上位機種を除いては。

USB 3.1 でも 非Retina の iMac 27 のディスプレイの帯域をまかなえます。
もちろん MacBook Pro Retina 13インチのディスプレイもです。
Mac Mini や MacBook Air も USB 3.1 で大丈夫です。

もっと徹底するならば、iMac 27 を除けば電源ケーブルも不要です。

Apple がエレガントで無いことを許容するかどうかに掛かっている

Lightning と USB 3.1 Type-C の
変換アダプタさえあれば Lightning を
使い続けることができるでしょう。

その場合には外付け SSD との接続には USB 3.1、
iPhone とは Lightning という具合に
2種類のケーブルを使い分けるか、
変換アダプタを使うことになります。

もし USB 3.1 Type-C に一本化すると
アダプタ不要かつケーブルは1種類となり
よりエレガントになります。

Apple が、よりエレガントであるために
新しい規格をいち早く採用するとしたら
Lightning が 30ピンの Apple Dock のように
10年使われる可能性は低いように思われます。

Share

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*