RAID 5が招くデータ消失!
NASへの信頼が生み出す惨劇!

こんにちは。
みなさんはNASを活用していますか?
※NASとはネットワーク接続できるHDDで、データ保護や共有などが可能になる道具。
※NASは2〜5台のHDDを備え、RAIDという信頼性向上技術が使われることが多い。

今日は、5〜15万円くらいのNASでよく使われているRAID 5が
実はみなさんのデータを守るどころか
危険にさらす事がある件についてお話します。
※RAID 5はRAIDの形態の1つ。

嘘ではないが事実全てではない商品説明

RAIDとは民生用HDDを複数使って、
業務用HDDのような高信頼性を実現する技術です。
RAIDに特徴的な点の1つは、
設計思想としてコストパフォーマンスを考慮している点です。
そのため、信頼性とコストのどちらをどのくらい重視するかによって
以下のように様々な種類があります。

  • RAID 1
  • RAID 5
  • RAID 6
  • RAID 6+6

この中でもRAID 5はコスト面で特に優れています。
商品のコスト(お買い得感)は消費者に伝えやすく、
一方で、信頼性の種類や善し悪しを伝えるのは難しいです。
そのため、NASには信頼性よりはコスト面を重視したRAID 5がよく採用されます。

RAID 5を採用するNASの多くは、HDDを4台搭載しています。
商品説明としては、RAID 5はおおむね次のように説明されています。

  • 4台のうち1台のHDDが壊れてもデータは消えない。
  • その際、壊れた1台を新品のHDDに差し替えることで、次の故障に再び備えられる。
  • より単純な仕組みであるRAID 1よりも、RAID 5の方がHDDの容量を有効に利用できる。

決して書かれることのない重大な注意点

NASによるデータ消失は、よくある勘違いである
RAIDがバックアップの代わりになるという認識から始まります。
残念ながら、RAIDはバックアップの代わりにはなりません

NASが複数のHDDを搭載し、
その内の1つが壊れてもデータが消えないというところから、
RAIDがバックアップ代わりになると考えて運用する人が後を絶ちません。
なお、データ消失原因の大半は以下の2つです。

  • 人間の操作ミス
  • 機械の故障

第一に、バックアップとは異なり、
人間の操作ミスに対しては完全に無力です。
RAIDは機械的な信頼性を向上させる技術だからです。

第二に、本来の売りである
機械(HDD)の故障にも対応できないことがあります。
専門知識がなしにメンテナンスフリーでNASを運用している場合は
その可能性を無視できません。

RAID 5はHDDの故障が1台までなら耐えられます。
でも、2台目が壊れた時点で全てのデータが失われます。
残りのHDDが正常でも、データは全て消失します。

そして、問題は2台ものHDDが同時に壊れるのかという点なのです。
可能性は低そうに見えますが、実は結構あります。
そのからくりを説明します。

メンテナンスフリーで使うRAID 5は
百害あって一利あり

RAIDにおけるHDDの故障とは、
RAID制御装置からみたHDDの故障です。
HDDの一部が故障しても、
それがRAID制御装置から見えなければ故障にはなりません。
これが肝になります。

RAID制御装置からみて、
HDDが故障したことはいつ分かるのでしょうか?
それは、データの書き込みや読み出しがうまく行かなくなった時です。
HDDはデジタルデータを記録しますが、
機械的にはアナログなので、たまにははデータの読み書きに失敗します。
だから、失敗したときは何度か読み書きを再挑戦します。
あるていど再挑戦しても最終的に失敗してしまう状態に遭遇したとき、
RAID制御装置はHDDが故障したとみなします。

HDDは大量のデータを保存できます。
全ての領域を毎日のように読み書きしているわけではありません。
ですから、RAID制御装置が
たまたまHDDの破損箇所を読み書きしようとしない限り
HDDの故障には気づけないのです。

RAID制御装置は、たった今できたばかりの破損箇所を瞬時に察知することができません。
ですから、RAID制御装置が1台のHDDの故障に気づくとき、
実はそのHDDにはすでに複数箇所に破損があってもおかしくありません。

今回の例でいえば、NASには同じHDDが4台搭載されています。
全てが同じ環境で使われ、同じよう消耗していきます。
当然、他のHDDにも破損箇所が隠れている可能性があります。
RAIDの制御装置がそれに気付くのは、これまた
たまたまそこにあるデータを読み書きしようとしたときです。
その時まではあくまで正常なHDDとして扱われるのです。

惨劇はいつ起きるのか

惨劇はRAID 5のリビルドのときに発生します。

RAID 5では2台目のHDDが壊れるとデータが全て消失してしますが
1台目が壊れた時点では、残りの3台から壊れた1台分のデータを復元できます。
この復元作業をリビルドと言います。

RAIDの制御装置からみてHDDが1台故障した時点で
何らかの通知がなされます。
データが消失しては困りますから、
当然、故障したHDDを正常なHDDに差し替えます。
すると、NASは次のHDDの故障に備えるためにリビルドを始めます。

でも、思い出してください。
他のHDDにも破損箇所が隠れている可能性があるのです。
リビルドの際には全てのデータにアクセスしますから、
1カ所でも破損が隠れていればお亡くなりになります。

かといって、リビルドしないわけにもいきません。
リビルドしなければ次のHDDが故障した時点で全てのデータが消えます。
他のHDDに破損があれば、そこにアクセスした時点でもデータは全て消えます。
3台の内、1台でも故障したら全てのデータが消えるのですから、
RAIDどころか、民生用HDDを1台だけ使うよりも遥かに低い信頼性です。
たまたま、他のHDDが無事で完全復帰を遂げるか、隠れた破損があって全てのデータが消えるか、二つに一つです。

まとめ

  • RAIDはバックアップの代わりにならない。
  • メンテナンスフリーのRAID 5運用ではあまりデータ保護にならない。
  • RAID 5に安心感を持っていると被害が拡大する。全データ消失もある。
  • RAID 5を使うならな日々のメンテナンスとバックアップを。両方がムリならせめてどちらかは必ず実施する。

以上、NASの選択・運用、バックアップ方法の検討などのご参考までに。

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