ユーザエージェントを見ることで、ブラウザやそのバージョンを知ることができます。
例えば、IE 6 ならユーザエージェントは
- Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.0)
- Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1)
- Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows XP)
- MSIE 6.0; Windows 2000
IE 10 なら
- Mozilla/5.0 (compatible; MSIE 10.0; Windows NT 6.1; Trident/6.0)
- Mozilla/5.0 (compatible; MSIE 10.0; Windows NT 6.2; Trident/6.0)
といった具合です。ですから、 MSIE x.x の MSIE の部分で IE を、 x.x の部分でそのバージョンを判別できます。ところが、IE 11 のユーザエージェントから MSIE が消えました。同じ方法は使えません。IE 11 からは MSIE のかわりに Trident/x.x を見ます。
IE 7 までは ブラウザとバージョンの識別に MSIE x.x のみが使えました。それが、IE 8 からユーザエージェントには MSIE と共に Trident/x.x が併記されるようになり、IE 11 では Trident/x.x のみとなりました。よって、今後は以下のように対応を見れば良いでしょう。
IEのバージョン | ユーザエージェントに現れる識別子 |
---|---|
IE 11 | Trident/7. |
IE 10 | Trident/6. |
IE 9 | Trident/5. |
IE 8 | Trident/4. |
Trident/x.x では判別できるのは IE 8 かそれ以降のバージョンに限られます。
とはいえ、IE 6 にいたっては葬儀が行われ、Microsoftも献花して別れを告げていますし
IE6の“葬儀”行われる Microsoftから献花も
IE6を永眠させるべき10の理由
Google は IE 9 までのサポートを終了しており、 Google のアプリを快適に使うためには IE 10 以上でなければなりません。
サポートされているブラウザ – Google Apps 管理者用 ヘルプ
余談ですが、jQuery 1.3 以下、あるいは jquery-migrate を使ってブラウザの Sniffing (判別) を行っている場合には IE 11 以上を識別できません。
次回は jquery-migrate に後方互換性をたもちつつ IE 11 以降を識別させる 方法をお話しします。
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